プロポリス研究所

ミツバチ達のプロポリス活用法

何世紀にもわたり養蜂家たちは、ミツバチがプロポリスで巣の隙間を埋めることで冷たい冬の風や雨を防ぎ、冬季を生き延びていると推測していました。しかし研究により、コロニー(ミツバチの群れ)の繁栄も貢献していることが明らかになっています。それでは実際にミツバチはどのような目的でプロポリスを活用し繁栄しているのでしょうか。

外敵の侵入を防ぐ

ミツバチにとってプロポリスは、外敵から数万匹の過密な巣房を守るために重要な物質です。ミツバチの外敵は主に昆虫や細菌、カビ類などです。ミツバチはプロポリスを巣の小さな隙間などのいたるところに塗りつけて、外敵の侵入や風雨を防ぎます。
また、プロポリスで巣の入り口をミツバチの体ぎりぎりまで狭くします。このようにすることによって、大きな外敵の侵入を防ぎ、ミツバチが入口を出入りするたびにプロポリスが体につき外から持ち帰る菌を殺菌することができます。

巣の補強

プロポリスは粘着性のある物質で、「蜂ヤニ」ともいわれます。このプロポリスは巣の補強にも使われます。大きな空間は蜜蝋で埋められますが、小さな隙間にはプロポリスが使われます。巣の壊れかけた部分の修理やもろい部分の補強に利用します。

巣内の殺菌

ミツバチは何万匹で集団生活しているうえに、巣は密閉されています。もし一匹でも感染症を起こすと被害は一気に巣の中全体に広がり、やがては全滅してしまう恐れがあります。
そこでプロポリスの出番です。プロポリスは強い殺菌・抗菌作用のある成分を含んでいるため、ミツバチは巣内の表面に塗ることにより巣の中を無菌状態にします。そうすることで温かく湿度が高い巣の中でもカビが生えることなく、細菌の繁殖を抑えて清潔に保つことができるのです。
また、 プロポリスは巣内に侵入してきた外敵を包む時にも使用されます。 そして巣に外敵が入り込むとミツバチたちは 総攻撃で敵を退治します。が 死骸を外に運び出せない場合、そのまま放置しては死骸が腐って病気の原因になるため、死骸にプロポリスを被せ包み込みます。プロポリスに包まれた死骸は腐敗することなくミイラ化して無菌状態のままで保つことができ、雑菌による巣の内部の感染を防ぎます。

プロポリスはミツバチの「防護壁」

プロポリスという名前はギリシア語で「都市を守る」という意味をもちます。ミツバチはプロポリスの力で自分たちの巣を守ってきました。そしてミツバチが約5千万年もの長くにわたり体の構造や生態系を変えずに生存できたのは、まさにミツバチ自らが作り出すこの「天然の防衛物質」のおかげだといえます。この優れた殺菌・抗菌作用をもつプロポリスこそがミツバチの生き残るための「防護壁」になっているのです。

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