プロポリス研究所

健康管理にも美容にも利用されているプロポリスは、ミツバチによって作られていることは皆さんもご存知でしょう。しかし、ミツバチの中でもプロポリスを作るものと作らないものがあります。さらには、プロポリスを作るミツバチにもたくさんの種類があります。その中で一番プロポリスを採取するのに適したミツバチが「アフリカナイズドミツバチ」です。

アフリカナイズドミツバチとは？

アフリカナイズドミツバチは、もともとはこの世に存在していなかった新種のハチです。ブラジルの研究所から逃げ出した数匹の「アフリカミツバチ」がブラジルに生息している「セイヨウミツバチ」と交配して、アフリカナイズドミツバチが誕生しました。

繁殖力が強く攻撃的

外来種と在来種との混血によって偶然誕生したアフリカナイズドミツバチは、ブラジル国境を越えて南方向へはアルゼンチンへそして北へはメキシコ、アメリカ合衆国南部まで徐々に生息域を広げています。

別名キラービー(killer bee)とも呼ばれるほど非常に攻撃性が高く、人間の死亡例も多く恐れられる存在でもあります。近年では性格の穏やかなセイヨウミツバチとの交雑が進んだことでアフリカミツバチ由来の遺伝子は薄くなり、攻撃性は弱まる傾向にあるようです。

養蜂のハチとして利用

一般的には恐れられているアフリカナイズドミツバチですが、生命力が強く大量のプロポリスを作るため、中央アメリカでは養蜂に有益なハチとして使われています。中央アメリカでは古代からハリナシバチを養蜂に使っていましたが、多くの養蜂家はプロポリスの採取に優れているアフリカナイズドミツバチに切り替えています。

なぜプロポリス採取に適しているのか？

2018年現在では、ブラジルのプロポリスが採取量、品質ともに世界一です。その理由としてプロポリス採取に抜群の能力をもつ「アフリカナイズドミツバチ」が生息しているためだと考えられています。

生命力が強く、大量のプロポリスを作る

アフリカナイズドミツバチがプロポリスの採取に適しているとされる理由の一つが生命力の強さです。これは、前述の良質なプロポリスを大量生産し、病気に対する抵抗力の高さを維持していることに関係しています。
さらに、他のミツバチよりもタフで圧倒的な飛行力があります。そのため、広い範囲を飛び回り、より優れた薬効成分をもつ植物からたくさんの新芽や樹脂を集めることができます。

アフリカナイズドミツバチの防御本能

アフリカナイズドミツバチの最大の特徴である防御本能の強さが、プロポリスの品質や生産量に関係しています。プロポリスはミツバチにとって外敵から身を守るための防御壁です。高い防衛本能をもつアフリカナイズドミツバチは、巣を守るためにプロポリスを早く、大量に作り出します。
アメリカナイズ℃ミツバチがプロポリスを大量に生産する理由として、ミツバチが生息している環境が関係しています。アマゾン周辺は一年を通してじめじめとした気候であり、ウィルスやバクテリアなどの外敵が多く存在しています。そのような環境の中でも病気に感染しないように、アフリカナイズドミツバチはプロポリスを⼤量に⽣産するのだと考えられています。そのため、アフリカナイズドミツバチから採取したプロポリスにはより強力な抗菌性があります。

プロポリス採取に欠かせないアフリカナイズドミツバチ

殺人蜂と呼ばれ迷惑的存在であったアフリカナイズドミツバチは、今ではプロポリスを製造する上で欠かせない存在となっています。現在もプロポリス採取のために多くのアフリカナイズドミツバチの繁殖がおこなわれ飼育されています。偶然によって誕生したアフリカナイズドミツバチは、アマゾン熱帯雨林という環境の中で生きていくためにプロポリスを大量に作らなければいけないという状況の下、最高のプロポリスを生み出しているのです。